神戸ARTレディスクリニックでは、不妊治療に精通したスタッフが一般不妊治療・体外受精・顕微授精など、不妊でお悩みの方のための治療に取り組んでいます。

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PGT-A(着床前染色体異数性検査)

着床前検査(PGT-A、PGT-SR、PGT-M)

米国生殖医療学会がpreimplantation diagnosis(着床前診断)からpreimplantation testing(着床前検査)に呼称を変えたため、日本でも着床前検査と呼ばれることが多くなりました。 着床前検査はPGT-A、PGT-SR、PGT-Mの3種類に分けられます。

着床前検査では通常の体外受精・胚移植に加え、胚生検、染色体診断という技術が用いられます。 特に重要なのは胚生検(バイオプシー)の技術です。胚生検とは受精卵から検査のために一部の細胞を採取する方法です。私どもでは受精卵が受精後5〜6日目の胚盤胞まで成長したときに、将来胎盤など胎児以外の組織になる部分(栄養外胚葉)の細胞を5個程度採取しています。胚生検の技術には十分な経験が必要です。胚生検が下手だと受精卵を傷めてしまう可能性があります。第61回日本母性衛生学会での日本産科婦人科学会の前倫理委員長の講演によれば日産婦の臨床研究では胚生検した受精卵で、遺伝子が足りないなどの理由で結果が判明しない割合が31%もあったとのことです。私どものクリニックではこの割合は0.43%にすぎません。私どもの技術の高さを物語っています。

図5 胚生検

PGT-A:(着床前胚染色体異数性検査)

受精卵の染色体を調べて、着床しやすくて流産しにくい、染色体数の異常が無い受精卵を子宮に移植することで、胚移植あたりの妊娠率を上げて流産率を下げることができます。

当院の胚移植あたりの妊娠率、その後の流産率

出所 大谷レディスクリニック院内制度管理用データより、調査期間2016年1月—2019年1月

 

 

ARTの全国の統計

出所 日本産科婦人科学会

PGT-SR:(着床前胚染色体構造異常検査)

ご夫妻の染色体に転座など何らかの構造異常がある場合に行う検査です。PGT-SRを行うことで、繰り返す流産を防ぐことができます。

大谷レディスクリニックでのaCGH法およびNGS法によるPGT-SR

年齢(歳) 34歳以下
受検者(人) 45
累積流産率 2.2%(1/45)
受検者中出産者の割合 84.4%(38/45)

セントマザー産婦人科と名古屋市立大学でのFISH法によるPGT-SR

年齢(歳) 34歳以下
受検者(人) 37
(2015年受精着床学会抄録より、参考)
累積流産率 24%
受検者中出産者の割合 67.6%

セントマザー産婦人科と名古屋市立大学での自然経過観察

年齢(歳) 34歳以下
受検者(人) 52
(2015年受精着床学会抄録より、参考)
累積流産率 58%
受検者中出産者の割合 65.4%
補足 染色体異常保因者のためのPGT-SR

保因者とは本人は全く健康だが、次世代に重篤な遺伝性疾患を伝える可能性のある原因変異を持っている人という意味です。カップルのどちらが均衡型構造異常をもつと、流産を繰り返す可能性が高くなります。
流産を繰り返したときには、2人そろって染色体検査を受けてみられることをお薦めします。習慣流産の検査項目にはたいてい染色体検査が含まれていますが、採血だけですむ簡単な検査で、通常は2週間ほどで結果が出ます。
検査で異常が見つかった場合には、なるべく若いうちにPGT-SR(着床前胚染色体構造異常検査)を受けることをお薦めします。転座保因者の場合には、年齢が上がると増加する染色体の数的異常(異数性)に加え、転座由来の染色体不均衡が重なります。正常染色体の方に比べたくさんの受精卵を調べないと、正常型あるいは、均衡型の染色体をもつ受精卵を見つけることができません。より多くの卵子を採卵することができ、数的異常率の低い、若い年齢で検査を受けることが大切になります。検査方法、費用などについてはPGT-Aと同じです。

 

  • PGT-M:(着床前胚遺伝子検査)

    • 重篤な遺伝性疾患の原因遺伝子に変異を持つ方が受ける検査です。PGT-Mを受けることでお子さんの遺伝性の病気の発症を防ぐことができます。

    当院では不妊治療の成功率を上げる目的で着床前検査を行っています。遺伝病を調べるPGT-Mは実施しておりません。

 

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