卵子凍結 検査・治療

卵子凍結について

卵子凍結とは将来妊娠する可能性を高めるために、女性が自分の卵子を凍結する治療です。
卵子は加齢とともに数が減少し質が低下してしまいます。しかし、ライフスタイルの多様化や晩婚化などにより、誰もが卵子の質が良い時期に出産できるわけではありません。なるべく若いうちに質の良い卵子を凍結保存することで、将来希望した時に保存した卵子を使用することで、妊娠の確率を少しでも高めることが期待できます。

年齢ごとのART生産率(出産率)のグラフ

卵子凍結を人生設計の選択肢として

まだ妊娠を希望していない方でも、若く妊娠しやすいうちに卵子凍結することで、妊娠を希望した時に加齢に伴い質が低下した卵子ではなく、若いときに保存した質の良い卵子を使えるといったメリットがあります。

下記に当てはまる方におすすめ
今は仕事を頑張りたいけど将来は子供を産みたい
将来出会うパートナーの為に今できることをしておきたい
パートナーはいるが今すぐには結婚の予定はない
原則、採卵をする年齢が20歳以上40歳の誕生日までの方

人生設計は十人十色。そんな方々に「卵子凍結」という選択肢があります。

一般的な年齢による妊娠率のグラフ

ご自身の卵巣年齢ご存知ですか?

AMH(アンチミュラー管ホルモン)とは、発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンで、女性の卵巣予備能の指標となるホルモンです。(卵巣予備能とは卵巣の中に残っている卵子の目安のことです)
体内にある卵子の数は生まれつき決まっていて増えることはなく、徐々に減っていきます。卵子の数は人それぞれ異なるので、現時点で自分に卵子がどれくらい残っているかを確認することは、非常に重要なことです。

卵巣予備能のグラフ

卵子凍結のモデルケース

初診
・診察(初診料) 3,300円
・スクリーニング検査 22,990円
・術前血液検査 9,460円
合計35,750円
再診
・検査結果説明
・治療のスケジュール説明
・卵子凍結費用(440,000円)のお支払い
採卵周期開始※月経の2~3日目に来院
効率よく卵子を採取するために、内服薬や注射などを使用し、複数の卵子を育てます。

・排卵誘発
・経腟超音波による卵胞チェック
・ホルモン検査(採血)
採卵周期※3~4日に一度来院
・排卵誘発
・経腟超音波による卵胞チェック
・ホルモン検査(採血)
採卵
卵巣から卵子を採取します。
採卵後はリカバリールームにて安静(2~3時間)をお願いしています。医師の診察を受け、胚培養士より採卵結果の説明を行います。

・卵子凍結ガラス化凍結法により液体窒素で凍結保存を行います。・費用精算卵子凍結年間保管料:49,500円(1年毎に更新料が必要)

※上記スケジュールは一例です。患者さまの状態によりスケジュールや通院内容は異なります。
※卵子凍結の費用は、排卵誘発法、採卵できた個数、凍結保存する個数に関わらず一律料金です。
※採卵周期の途中でキャンセルになった場合は、それまでにかかった費用を差し引いて返金いたします。

費用について

初診料 3,300円
初診スクリーニング検査 22,990円
術前検査 9,460円
卵子凍結 440,000円(低刺激・高刺激に関わらず一律)
卵子凍結保管料 49,500円/年(卵子の数に関わらず一律)

採卵時の痛みと麻酔について

経腟超音波で卵巣に直接針を刺し卵胞液ごと卵子を回収します。
麻酔は、点滴から静脈に鎮静剤を注入する「静脈麻酔」を行います。
採卵後はリカバリールームでしばらくの安静が必要です。
採卵後2~3時間後に診察して異常がなければ帰宅できますが、帰宅後も安静にしてください。

卵子の凍結と保管について

採卵された卵子はすぐに培養室に運ばれます。そこで卵の成熟度を調べ、受精能が認められる成熟卵を液体窒素を使いガラス化保存法で凍結します。
ガラス化保存法とは、卵子の細胞内液を凍結保護剤に置き換え、液体窒素内で急速冷凍することで、細胞内の水分を結晶化(氷)することなくガラス状に凍結させ、細胞の破壊を防ぐ保存方法です。

凍結した卵子は専用タンクで-196℃の状態で保存します。

卵子凍結のリスクについて

卵子凍結は、年齢がより若い時期または病気の治療前に卵子を凍結出来る点でメリットがありますが、卵巣刺激法を用いた採卵を行うリスクや、通常の体外受精と比べて一度卵子を凍結融解することで卵子がダメージを受ける可能性、受精方法は顕微授精一択となる点などのデメリットも考えられます。卵子凍結ご希望の方は医師とよくご相談の上、治療を進めていただくこととなります。